何はともあれ、プロジェクトの作成からはじめる。
アプリケーションごとにプロジェクトを作成するが、プロジェクトにはtargetという動作する環境を指定する必要がある。
targetのidは [android list targets] で調べる。
ここではAndroid 2.0.1のtarget idを調べる。

>android list targets

実行画面


実行画面ではidは1になる。

続いて、[android create project] でプロジェクトの作成する。
下記では改行しているが、実際の入力時は改行せずすべて1回のコマンドで入力する。

>android create project 
   --target <targetのid> 
   --name <プロジェクト名> 
   --path <プロジェクトを作成するパス> 
   --activity <activityクラス名> 
   --package <プロジェクトのpackage>

例）

>android create project 
   --target 1 
   --name HelloWorld 
   --path D:/android/project/HelloWorld 
   --activity HelloWorld 
   --package com.android.example

実行画面

これでプロジェクトの作成が完了した。

[プロジェクトディレクトリ/src] 配下にソースを配置する。
例ではプロジェクト作成時に [D:/android/project/HelloWorld/src/com/android/example/HelloWorld.java] にソースが作られているので、 ソースを下記コードに置き換える。（下記コードはAndroidドキュメントのサンプルコードを一部修正して使用している）

package com.android.example;

import android.app.Activity;
import android.os.Bundle;
import android.widget.TextView;

public class HelloWorld extends Activity {
   /** Called when the activity is first created. */
   @Override
   public void onCreate(Bundle savedInstanceState) {
       super.onCreate(savedInstanceState);
       TextView tv = new TextView(this);
       tv.setText("Hello, World");
       setContentView(tv);
   }
}

javaソースファイルをコンパイルして、apkファイルを作成する。
apkファイルはclassファイルやリソースなどを格納したzip圧縮のアーカイブファイルとなっている。

カレントディレクトリをプロジェクトのディレクトリにする。
例で作成したプロジェクトであれば、[D:/android/project/HelloWorld]になる。

Antでビルドを実行する。ここではデバッグビルドを実行する。

>ant debug

下記画面のように、"BUILD SUCCESS"が出たら成功

---

※ビルドに失敗する場合

• Antが実行できない　→　AntのbinディレクトリにPathが通っているか確認
• ビルドエラーが発生する　→　JAVA_HOMEの設定が正しいか確認

AVDとはAndroid Virtual Deviceの略。Androidアプリが動作する仮想マシンとなる。

[android create avd] でAVDを作成する。

>android create avd --target <targetのid> --name <AVDの名前>

[targetのid] は [android list targets]で確認したid
[AVDの名前] は 作成するAVDの名前
例）

>android create avd --target 1 --name example_avd

コマンド入力後、カスタムハードウェアプロファイルを作成するか聞かれるが、ここではEnterのみを入力して作成しない。

Do you wish to create a custom hardware profile [no] <Enter>

実行画面

エミュレータを実行する。

>emulator -avd <AVDの名前>

例）

>emulator -avd example_avd

起動に成功すると次のような画面が表示される。



画面右側の[menu] ボタンを押すと次の画面になる。

ビルドしたアプリケーションのapkファイルを実行中のエミュレータにインストールする。
apkファイルはビルドすると [プロジェクト/bin] にできる。
新しいコマンドプロンプトを起動して、[adb install] を実行する

>adb install <プロジェクトのapkファイルへのパス>

例）

>adb install D:/android/project/HelloWorld/bin/HelloWorld-debug.apk

実行画面

下の画面の赤で囲った部分をマウスでクリックして、アプリケーション一覧を表示する。

HelloWorldをマウスでクリックする。

HelloWorldアプリケーションが起動する。